FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ぶれない

私が住む住宅は普通のマンションではない。
共同で土地を買い、そこに自分たちで集合住宅を建てた。

コーポラティブ方式の住宅

一緒に住む仲間を募るところから始まって、土地を買って
建設して。ゆうに2年半かかっている、住むまでに。

喧嘩あり、涙あり、笑いあり。なんでもありの2年半。
ここに住んでもう13年になる。

建てるときにかかわった設計士のうちの一人からいきなり電話が来た。
えらく久しぶりだけど、なに?

聞けば、リフォームを頼まれている農家の方が、普通のキッチンでは嫌だと言うらしい。
クロスを張ってシステムキッチンを入れただけの、そんなのは嫌だと。

和風なキッチン…。!!井上さん家だっ!

となったらしい。そして施主を連れてうちに見学に来られた。

目が点…。
そうでしょうねえ、初めて見た人はどなたも驚かれますから。

私達は骨董趣味でこの家を造ったのではありません。
捨てられるものがもったいないし、国産材を使いたかったし、
化学物質にまみれた生活はごめんです。

別に漆にこだわったわけでもないけれど、コンセプトを話したら
木工集団の設計士が夢を膨らませて作ってくれたのがこのキッチンです。
ちゃんとつくられたものを大事に使うのは当たり前ではないですか?

阪神淡路大震災でものが壊れて、家に住めなくなった。
そうしたら家の中にごちゃごちゃとものを並べない、
そんな生活を選びたいと思うのが普通じゃないでしょうか。

さまざまな部材のこまかな仕様を説明しながら、
生き方住まい方について話しをさせていただいたら、
聞いていた設計士が言った。

井上さんは最初からそう言ってましたよね、覚えています。
一本筋が通っていてぶれないから安心します。


ぶれない。私にとっては最大の褒め言葉をいただいたと思う。
そして今もそれを目指している。

キッチンを作ってくれたところからも同じことを言われた。
「プラスティックに囲まれた生活をしたくはないんだ、という
事を言っていた井上さんを思い出します」と。

家を建てるときにすでに私たちの頭の中では、これからの
暮らし方の方向性が定まっていた。
だから、テレビを持たない。電子機器を目に付くところに
なるべく置かない。いつだれが来ても「どうぞ」と通せる
空間を作っておく。

13年経ってるのに、ぜんぜん古びた感じがしなくて
それよりも味が出てますますよくなっています。


久しぶりに来た設計士はあらためてそう言った。
私たちの暮らしぶりが変わっていないことを証明できたかな?

でも、連れてこられた施主の方はがぜんやる気が出たようだ。

設計士の彼は頭を抱えて帰って行った。
連れて来たの、間違えたかもって。

ハードル上げちゃったねえ!頑張って仕事してね、Fさん!
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

なめとこやまの熊

Author:なめとこやまの熊
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。